

2020年04月18日 (土) | 編集 |
以下、ネタバレあり。
小蒔と春の会話、最初はよく分からなかったんですが、
前のページと合わせるとすっきりしました。
本来なら49200点だったところを13200点に抑えた。
その差は36000点。
つまりその差額分を、この後、確実に稼げる自信があるから、
役満を捨ててあがったんだと、小蒔は予想したわけですね。
照が大明槓をした理由を、彼女なりに考えたと。
で、春はその思考がなんかよく分からないから、
とりあえず同意しておいた、みたいな、
そういう感じでしょうか。
智葉のあがりを阻止しつつ、
点数の急激な上昇も抑え、連荘を続ける。
そのために、照は最善の行動をしたんだと、
読者の視点からは分かります。
しかし傍から見れば変なことをしてるのは確かなので、
こういう考え方に行きつくのもおかしくはないですね。
「つかれてないときの小蒔」らしさも伝わる、
ほのぼのとした1シーン。
ただ、その後の、菫の懸念がちょっと気になりました。
「それとも……」の後が気になる。
どういう可能性を感じているの?
菫がどんな想像をしているのかは分かりませんし、
照の真意も不明です。
しかしやられた優希は、
「咲ちゃんみたいなことされた」と感じていて、
次の局では「ドラ以外全部当たり牌」という手で、
ドラゴンロードの玄さんが直撃を受けている。
どちらも対戦相手の心に響くような、
いや、へし折るような打ち方になってるんです。
この二つを意図的にやってるのだとしたら、
とんでもないことをしてるなあと思うわけですが、
ちょっと考えすぎでしょうか。
また、狙ってやってるのだとしたら、
次のターゲットは智葉なのでは、
みたいなことも思い浮かんできます。
そして智葉なら、照の狙いを読み、
踏み込んだ一太刀を浴びせることができるのでは、とも。
あまり深読みし過ぎるのも良くないかもですが、
「照は最善の選択をしているだけではない」
という可能性は、追っていきたいですね。
いずれにせよ、今回も美しい闘牌でした。
宮永照と松実玄、ドラ絡みで因縁のあるこの二人だからこそ、
魅せる闘牌になっていたと思います。
玄さんの一打目、中切りがベストっていうのは分かりますが、
今の彼女は明らかに冷静じゃないので、
「視野狭窄に陥って照以外見えてなかった」
「テンパイしてようやく他家の捨て牌に目がいった」
と考えれば、不自然ではないんじゃないでしょうか。
また、玄さんが捨て牌選択をミスしたことによって、
智葉の第一打が映える結果にもなってるんですね。
智葉はオリ打ちしてないでしょうけど、
「本当に警戒してるのならこれだぞ」
と見せつけるような形になっていて、
両者の力量差が表れてるな、と。
あと、「園城寺怜なら回避できていた」みたいなことは、
どうしても考えちゃいますよね。
決勝戦が進むごとに、怜がどれだけやばい打ち手だったかを、
改めて実感させられます。
そんな彼女を圧倒した照の強さも、改めて。
現在の点数状況は、以下の通り。
白糸台
148200
阿知賀女子
87800
臨海女子
84200
清澄
79800
玄さんが直撃を受けたことで、一人浮き状態に。
照の独走はまだまだ止まらないのか。
次にあがるときは、おそらく倍満以上。
その大きな一撃は、果たして振り下ろされるのか。
次回の掲載も楽しみにしています。
どきどき。
・追記
玄さんの捨て牌選択について、もう少しだけ。
前提として、松実玄は特別な能力を持つ選手であり、
特異な環境で打ち続けてきたため、
必然的に思考や選択も、常人とは異なるものになるはずです。
具体的には、ドラを絡めた攻撃的な選択は得意だが、
他家の当たり牌を読む力は弱い。
前回のエピソードなんかでは、
優希の当たり牌があったのに差し込めなかったわけで、
つまり防御は苦手だと思っていいのでしょう。
さらに言えば、今回のようなシチュエーション自体にも、
おそらく初めて遭遇したはずなので、
冷静な判断ができなかったとしてもおかしくはないと、
今でも思ってます。
ただ、中を切るかどうかの場面で、
「最初に切っておけばよかった」
といった後悔の思いが、一文でも書かれていれば、
より自然な闘牌になっていたかもしれませんね。
今回のエピソードがコミックスに収録されるとき、
もしも修正が入るのだとしたら、捨て牌をいじるよりも、
モノローグの変化でカバーして欲しいな、と思います。
あくまでも個人的な願望ですが。
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