先鋒戦決着後のあれこれの回。
見開きでのそれぞれの表情が、
結果をそのまんま語ってますね。
「5回もツモを潰されたからね」
という照のセリフは、恨み節のようにも聞こえますが、
5回潰してようやく止めることができたわけで、
他家からすれば「何言ってんだお前」という感じでしょう。

ただ、照の発言を聞いていると、
智葉がなんの縛りもなく三倍満をあがれることを、
うらやましく感じているようにも思えます。
照の連続和了は非常に強力ですが、
「こういう打ち方」しかできないのなら、
制限も制約もなく、素の力だけでここまでやれる智葉に対して、
ある種の憧れと尊敬の念を抱いているのかもしれません。
両者の関係性、非常にいいですね。
お互いに認め合ってるのが伝わってきます。

臨海女子の控室では、ネリーの悪い顔が素敵でした。
「今年から団体戦を始めた」については、
臨海女子の事情や大会のルール変更だけでなく、
小中学生の頃のことも込みで言ってるのかな。
その頃から個人戦にしか出てなかったのか、
あるいは智葉の家庭事情を考えると、
大会に出場すらしてなかった可能性もありますよね。

一方のミョンファは団体戦経験ありですが、
スタメンではなく、試合にも出場しなかったみたいですね。
出場記録が残っていないからこそ、智葉も知らなかったわけで。
野球のリリーフ投手のことを、
アメリカではリリーバーと呼ぶみたいですし、何かがあったときの
交代要員としてメンバー入りしていたのでしょう。
さらには「登録されていたことがある」という言い回しからすると、
控えの中でも特に下の方の立ち位置だったのではないか。

世界ランカーである彼女でさえ、
ジュニアチーム時代はスタメン入りできなかったのは、
欧州のレベルがそれだけ高いのか、
その頃はまだ才能が開花していなかったのか。
いろいろと想像が広がって楽しいですね。

あと、メガンさんに2コマも使ってたのが、
めちゃめちゃ面白かったです。
重い空気を吹き飛ばす、素敵な笑顔。
めっちゃ楽しそう。

憩さんの登場や、阿知賀女子の控室も良かった。
特に阿知賀については、阿知賀編でもっと深く、
もっと濃く描いてくれるでしょうし、
今後の楽しみとして期待したいですね。

優希も良かった……。
悔しさを堪え、一度立ち止まって、
気持ちと身だしなみを整えるこの1シーン、
最高ですね。

さらに素晴らしかったのが、
髪型を戻したことに気付いて、
真っ先に口にしたのが京太郎だということ！
和も気付いてるんですが、
京太郎のこの、さりげない一言が新鮮で、
お前、優希のこと、ちゃんと見てる、
ちゃんと分かってるな、と感心させられましたよ。
彼もまた、清澄麻雀部の一員なんですよ。

和たちがいるのに、優希は我慢できず号泣しちゃいましたが、
彼女を責める人なんて、この場には一人もいません。
読者が言いたいことは、久が全部言ってくれましたよ。
十分な成果。本当によくやったと思います。

そんなわけで、いよいよ次鋒戦が始まりそうなわけですが、
舞台は変わって、西田さん視点へ。
サブタイトルの「帰京」とは彼女のことだったんですね。
さらにはなんと、編集長も登場！
あれ、この人は、もしかして！
シノハユ第43話に登場し、
慕にインタビューした記者さんですよね！


シノハユ第43話

出世して今は編集長！
島根での千尋絡みの記事が高く評価されたのかも？
あるいは慕とのつながりができたことで、
その後を追いかけやすくなった、とか？

意外な人が登場してびっくりしました。
ここでシノハユとつながるのか。
いや、つながるのかどうか、まだ分かりませんが。

それにしても西田さん、完全に独断で動いていたんですね。
進退がかかったかなりピンチな状況ですが、
これくらいのことは覚悟の上だったはずですし、
おそらく編集長も、その覚悟は理解している。
大きな情報をつかんだと感じているから、
早く戻ってこいと言っているわけです。

いずれにせよ、作品内の雰囲気は一変して、
不穏な気配が濃くなってきました。
なんか、このまま、次鋒戦が省略されたりは、
さすがにしないか。
しないよね？

果たして西田さんは、
決勝戦が終わる前に戻ってこれるのか。
彼女は職を失わずに済むのか。
次回の掲載も楽しみにしています。

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