

2017年08月22日 (火) | 編集 |
以下、ネタバレありの感想です。
いやー、面白かったですね!
軽く耳にした範囲では芳しい評判が聞こえてなかったので、
あまり期待せずに観賞したのですが、思っていた以上に良かったです。
やはり何事も、自分で経験してみなければ分からないもの。
「悪い」と感じた部分も結構あったんですが、
それはそれで味になってるんですよね。
拙さや痛さも含めて、「この作品らしい仕上がり」になってる。
決して万人受けはしないと思います。
シャフト節全開ですし、確実に好みは分かれるでしょう。
だからこそ、その分、刺さる人には刺さるはず。
なんというか、「やるじゃん!」じゃなくて、
「やりやがったな!」っていう感じなんですよね。
観賞中はずっと、
「シャフトのやろう、とんでもねえもんをぶっ放してきやがった」
って思ってましたもん。
ダメだよ、シャフトさん、こういうことしちゃ。
有名な俳優さんをメインに起用して、
感動ものっぽい感じの宣伝で売り出して、
こういうことしちゃダメだよシャフトさん!
「魔法少女ものだと思っていたら3話で仲間が頭から食われた」
じゃないんだからさあ!
(全部褒め言葉です)
作中でお気に入りのキャラは、ぶっちぎりで及川なずな。
「なずなさん、わっるい女やでえ……」
と、何回ニヤニヤさせられたことか。
魔性の女とは、まさに彼女のこと。
そりゃあみんな惚れるよ。仕方ないよ。
母親の再婚相手だって、
なずなと性的な関係に落ちるルートが絶対にあるでしょ。
「もしも」の欠片の中に、二桁単位くらいであるでしょ。
なずなの魅力は言語化が難しくて、
「エロい」で済ませると、色々とこぼれ落ちちゃうんですよね。
「こういうキャラ」「似たようなキャラ」が、
パッと思い浮かばないというか。
家庭事情とか、生活環境とか、心情とか、未熟さとか、
そういう諸々含めて、非常にユニークな存在でした。
メインヒロインとして、抜群の存在感を放っていたのは確か。
伝わる人には伝わって欲しい。伝われ!
お気に入りの場面は、電車の中で歌うシーンと、ラストシーン。
特にラストシーンは、後からじわじわ来る良さがありました。
最初は「えっ、そこで終わるの?」とびっくりしたんですが、
エンディングが終わったくらいの段階で、
「そうか、駆け落ちしたのか」
と理解できて、なるほどな、と。
「もしも」を「本当」にしたんだな、と。
ただ、それだと騒ぎになってるはずなので、
そうではなくて、
「なずなの転校先まで会いに行ったんだな」
と考える方がベターかもしれません。
出欠確認のとき、聞き逃しでなければ、
及川なずなの名前は呼ばれなかった。
二学期はすでに始まっていて、
彼女が転校したことをみんな知っている。
祐介のけだるげな表情は、それが原因。
しかし、典道の不在は先生にとって想定外。
欠席の届けは出ていないということ。
おそらく、彼は衝動的に、学校をサボったのでしょう。
なずなの行き先が分かったとか、手紙が届いたとか、
そういったなんらかの、突発的な出来事があったんだと思います。
どんな「もしも」があろうとも、なずなの転校は避けられない。
だったら、こちらから会いに行けばいい。
成長と前進の物語。
そこから先には、それこそたくさんの「もしも」が
待ち受けているのでしょう。
実際に、なずなに会えるかどうかも分からないし、
会えた上で、今度こそ本当に駆け落ちまでもつれ込む、
ということだって充分に考えられます。
いずれにせよ、典道は一歩を踏み出した。
だからこそ、彼はあの場所にはいない。
あのラストは、主人公不在で迎えるからこそ、
最高のハッピーエンドなわけです。
――というのが、現時点での自分なりの解釈ですが、
ここは他の方の感想や考察なんかも聞きたいところですね。
明確に超常現象の起きる作品なので、
「別の空間、パラレルワールドに取り込まれた」
みたいな考え方もできますし。
以上、勢いのままに書いた感想でした。
まだちゃんと理解できてない部分は他にもあるでしょうし、
上映中にもう一回くらいは見ておきたいです。
原作とノベライズも読みたいし、
しばらくの間はこの世界に浸ることになりそう。
楽しみがいっぱいってイイよね。
ではでは、また!
- 関連記事
-
- 「ガールズ&パンツァー最終章」第1話 感想
- 映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」感想 その2
- 映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 感想
- ブレイブウィッチーズ 第13話「ペテルブルグ大戦略」感想
- 「ブレイブウィッチーズ」第12話
| ホーム |